2012年10月15日月曜日

TBSの松原さんの講演を聴いてきました

先日、とある学会に参加するため、千葉まで行ってきました。この学会はメディア関連の学会だったので、その専門の研究者の研究報告はむろんのこと、メディア報道に実際に携わっているジャーナリストの話なども聴くことができました(個人的には、専門的な研究報告よりむしろ、現場で働いている人の話のほうが興味深かったです)。

The Daily Yomiuri の編集員の方のプレゼンテーションでは「アジア・ニュース・ネットワーク」に所属している幾つかの新聞について説明がありました。それぞれの新聞の特徴についての説明が特に興味深かったです。

(プレゼンで配られたThe Daily Yomiuri のコピー)

基調講演はTBSの報道番組でおなじみの松原耕二さんの話でした。講演の題名は「9・11と3・11を経験して-有事におけるメディアの役割および社会的責任」というもので、アメリカの同時多発テロと東日本大地震、福島原発事故という大惨事をジャーナリストとしてどのように経験し考えてきたかを非常に率直に語ってくれました。

(とても有益な講演でした)

TBSの男性アナウンサーというと、どうしても久米さんや安住さんのような「おちゃらけ系」のイメージが強いので少しは冗談とか言うのかな、と思ったのですが、1時間以上の講演中、笑いをとるような話は一切、ありませんでした。私は久米さんや安住さんのような面白い人も好きですが、今回の講演を聴いて、松原さんにも大変、好印象を持ちました。

特に、福島の原発事故の報道で、ご自身の体験上から、メディア報道について感じた限界を率直に語られていた点など、彼のプロフェッショナリズムがよく伝わってきましたし、9・11についてのアメリカのメディア報道で客観性が失われた事例などを、メディア側の人間が紹介してくれたのは新鮮な驚きでもありました(まさか、CBSのダン・ラザーの話が出てくるとは思ってもいませんでした)。

残念ながら、時間がおしてしまったので、質疑応答の時間はとられませんでした(質問したいことは山ほどありました)。

また、今回の講演を聴いて、TBSの社員は本当に優秀な人が多いなあ、と思いました。TBS(9401)の業績は株価と同様に低迷していますが、これはおそらく経営陣がだらしないからなのではないでしょうか。社員は優秀でも経営陣はダメダメという日本企業(あるいは日本の組織全般)のよくある典型なのかも知れません。

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