以前の投稿で投資信託は買うべき金融商品ではない、ということを書きましたが、それでも毎月おこづかいのような感覚で配当金を受け取れる投資信託は非常に人気があります。いわゆる「分配金利回り」が10%を超えるようなファンドもかなりあり、毎月、口座に一定の、そして多額の分配金が振り込まれていると、非常に得した気分になります。
しかし、果たしてこのような毎月分配型ファンドは本当に「お得」なのでしょうか?答えから言えばこれは完全に「No!」だと思います。分配型ファンドがダメな金融商品である理由としては、複利効果が失われてしまう点がよく挙げられます。資産形成を行う上で複利効果の果たす役割についてはよく知られているところです。
また、毎月分配型の投資信託を持っている人の多くが気が付かないと思いますが、毎月、振り込まれる分配金は元本から得られる純粋な配当だけではなく、元本を取り崩して配当に回す、いわゆる「タコ配」であるケースが多い、という点はぜひ知っておくべきだと思います。毎月、かなりの分配金をもらって得した気になっていたのに、実際は元本が半分近くにまで減ってしまっていた、というのでは笑うにも笑えません(実は私の持っている投資信託がこのケースです(泣))。
資産形成をするには株式や債券の配当を再投資することで複利効果が得られるのですが、「それでもやはり、配当を毎月、お小遣いとして使いたい」、だけど投資信託を買う以外に資産形成ができるなら、そうした方法が知りたい、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。以下、そのようなお望みを持った方を想定して私見を述べたいと思います。
株式投資(特に日本株)をしてらっしゃる方ならご存知だと思いますが、日本の会社の決算月は多くが3月、9月です。配当はおよそ3か月後に支払われるので、6月と12月は配当がたくさん入ります。次に2月、8月が決算月という会社もかなりあるので、5月と11月もある程度の配当が入ります。
ところが1月と7月、4月と10月、5月と11月、6月と12月を決算月にしている会社は少ないので日本株だけだとどうしても月によっては配当が殆ど入らない、という月も出てきてしまいます。
ここでまず検討してみたいのがJ-REITです。REITの決算月は結構バラバラなので、決算月の異なる銘柄を複数、持てば配当の入る月も分散できます。どの月も同じような額の配当が欲しい、というのであれば先に述べた理由から3月と9月、2月と8月以外を決算月にしているREITを購入すればいいと思います。また、ここ数か月の間に大分、価格も上昇してしまいましたが、それでも殆どの銘柄が5%前後の配当利回りがあるので、株式だけからなるポートフォリオよりも少ない予算で一定の配当を確保できる、という利点があります。
次に検討したいのが外国株(特に米国株)です。アメリカの会社は殆どが四半期ごとに配当を出しているので銘柄をある程度、分散させれば殆ど毎月、配当が入ってきます。株価水準もかなり高くなりましたが、それでも日本株より高い配当を出す優良企業がまだたくさんあるので、これも有力な選択肢だと思います。
具体的にどの銘柄を買えば毎月、一定額の配当がもらえるか、という点については、読者の皆さんでお調べいただくのが良いと思います(私は全くの素人で投資顧問ではありません)。J-REITについては不動産投信情報ポータルなどを参考にするのがいいと思います。外国株については口座をお持ちの証券会社のサイトやGoogle finance、Yahoo financeなどが参考になると思います。
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